月極駐車場に車以外のものは置ける?
車を持っていると、スペアタイヤなど、何かとモノが増えていきますよね。
駐車場の空きスペースを見たとき、「タイヤぐらいなら……」という考えが頭をよぎってしまうこともあるのではないでしょうか。
ですが結論から言うと、駐車場に車以外のモノを置くのはNGです!
今回の記事では、
・月極駐車場に車以外のモノを置いてはいけない理由
・タイヤなどの置き場所に困ったときの対処法
を解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
置くのがNGな理由①:月極駐車場は、車以外のモノを置いて良い契約になっていないことが多い
月極駐車場のほとんどは、駐車場内に車以外のモノを置くことを許可していません。
「うちの駐車場はモノを置いても大丈夫かな?」と思ったら、まずは駐車場の契約書を確認しましょう。
契約書の中に、「自動車を駐車するためにのみ使用すること」などの文言があった場合、その駐車場に車以外のモノを置くことはできません。
(「車以外のモノを置く=駐車以外の用途で使った」と見なされるので、契約違反になってしまいます)
モノを長期間置いていたり、駐車場の所有者・管理会社などから注意されても置き続けていた場合は、駐車場の契約を打ち切られてしまうことも!
※「使い方が良くないので、出て行ってください」ということですね。
駐車場は住宅と比べて簡単に契約が切れるため、「モノを置きっぱなしにしているので、契約を切ります」と言われる可能性は十分あります。
モノを置きっぱなしにした結果、普段使っている駐車場が使えなくなってしまったら、皆さんも困りますよね。
月極駐車場の契約書の内容をしっかり確認した上で、ルールを守って駐車場を利用しましょう。
置くのがNGな理由②:モノが盗まれる可能性がある
月極駐車場にモノを置きっぱなしにしていると、泥棒に盗まれる可能性があります。
「タイヤとか、工具なんて盗む人がいるのかな?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが……
駐車場に置かれたタイヤが盗まれる事件は、実際に発生しています。
参考記事:
駐車場や庭に置かれたタイヤ、盗難被害が続発 3カ月で200本
上の記事は2022年のものですが、5月から7月の3ヵ月間で、約200本ものタイヤが盗まれたとのことでした。
自分では「誰も盗らないだろう」と思っていても、泥棒からは「売ればお金になるものが置いてある!」と思われているかもしれません。
また、駐車場は出入りする人も少なく、建物の裏にあって外から死角になっている等の理由で、盗みを働いても人目につかない場合が多いです。
そのため、盗難被害が発生しても、誰がやったのか突き止められず、泣き寝入りになってしまうことも。
手元にあるときは、別に何とも思っていなかったモノでも……
盗まれて買い直すとなると、あまりいい気分はしませんよね。
自分のモノを泥棒から守るためにも、駐車場にはモノを放置しないようにしましょう。
置くのがNGな理由③:隣人トラブルに発展する可能性がある
駐車場にモノを置きっぱなしにしていると、次のような隣人トラブルが起こってしまう可能性があります。
・モノが動き、隣の車を傷つけてしまう
・置いていたモノをゴミと勘違いされ、処分されてしまう
・「車が入れにくい」などの苦情を言われる
一つずつ、ポイントを解説していきますね。
トラブル①:モノが動き、隣の車を傷つけてしまう
「駐車場にちょっとだけモノを置かせてもらいたい」と思ったとき、そのあとモノがどんな動きをするかまで考えている方は、案外少ないのではないでしょうか。
何の補強もされていないモノは近くの道路からの振動や、他の車の出入りによって、動いたり倒れたりしてしまうことがあります。
動いたモノがもし、他の人の車を傷つけてしまったり、入出庫の妨げになる位置に倒れてしまったら……
傷ついた車の修理代や、駐車場が使えなかった間のコインパーキング代を支払わなければならないことも!
もちろん、固定されていれば置いて良い、ということではありませんが、トラブルを避けるためにも「モノが動いて隣の人の車が傷つくかも」といった、他の人を気遣う想像力は持っておきたいものです。
トラブル②:置いていたモノをゴミと勘違いされ、処分されてしまう
駐車場にモノを置きっぱなしにしていると、「不法投棄?」と思われて、処分されてしまう可能性があります。
自分では「必要なもの」と思っていても、隣の方からすれば「ゴミが捨てられている!」と感じるかもしれません。
もし隣の方に不法投棄と勘違いされ、駐車場の所有者や管理会社に連絡が行ってしまうと、そのままゴミとして捨てられてしまうことも十分あり得ます。
処分されてから「あれは自分のモノだったのに……」と思っても、捨てられたモノは返ってきません。
本当に必要だったり、捨てられて困るようなモノは、きちんと自宅で保管しましょう。
トラブル③:「車が入れにくい」などの苦情を言われる
駐車場にモノを置いていると、隣の方から「車が入れにくい」「邪魔なのでどけてほしい」といった苦情が入ることもあります。
自分では「枠内に収まっているからいいじゃないか」と思っていても、隣の方にとってはそうではありません。
また、最近の車はバックするときに、後ろに障害物がないかソナーで探知して、警告するシステムを搭載している車種もあります。
そうした機能がある車だと、隣の区画にあるタイヤでも、センサーが探知してしまって、警告音が鳴ってしまうことも。
隣の方からすれば、「自分の区画に入庫しようとするたびに、放置されたタイヤのせいで警告が鳴る。毎回うるさくてかなわないから、早くどかしてほしい」と思うことでしょう。
「車が入れにくい」「警告音がうるさい」など、一つ一つは小さな出来事であっても、積み重なってくると我慢しきれなくなるものです。
そうなると、駐車場で直接会ったときにケンカになったり、車に傷をつけられるなどの仕返しをされる可能性が出てきます。
皆さんも流石に、隣の方とケンカはしたくないですよね。
無用なトラブルを防ぐ為にも、駐車場にはモノを置かないのがベストです。
置くのがNGな理由④:機械式駐車場の場合、故障の原因になる
機械式駐車場のパレットにモノを置いた場合、機械の故障の原因になります。
機械式駐車場は基本的にパレットを上下に動かして車を格納しますので、パレット上に乗せたモノが落下すると、機械が故障してしまいます。
「……機械が壊れたのなら、直せばいいのでは?修理代もそこまででしょ?」と考えてはいけません。
駐車場の機械は、皆さんが思っている以上に高価です。
その金額たるや、パレットを1枚交換するだけでも、100万円前後の費用がかかるほど!
参考記事:
マンションに機械式立体駐車場を設置するメリット・デメリット | マネー現代 | 講談社
パレットを1枚交換するだけで、これだけ費用が発生するのですから、駐車場の機械を破損させてしまったとき、高額な修理費が発生するのは想像に難くないでしょう。
それを聞くと、「スペースが開いてるし、置いていいだろう」とは、とても思えないですよね。
機械式駐車場の故障を防ぎ、安全に利用するためにも、駐車場のパレットにはモノを置かないようにしましょう。
※ごくごく稀にですが、実際に機械式駐車場のパレットに自転車を横倒しで置かれる方がいらっしゃいます……。
大変危険な行為ですので、機械式駐車場のパレットには、絶対に車以外のモノを置かないようにしてください。
モノの置き場所に困ったときの対処法
とはいえ、ホイール付きのタイヤなど、「家に置こうと思ってもスペース的に難しい」と感じるモノもありますよね。
そこでここからは、タイヤなどの置き場所に困ったときの対処法を解説します!
対処法①:ベランダに置く
ベランダにスペースがあるなら、そちらにタイヤを置くのも一つの手です。
ベランダにタイヤを置く際は、直射日光や雨風などでの劣化を避けるために
・ビニール袋で2重に覆う
・専用のカバーをかける
などの工夫を行いましょう。
また、カバーをかける前にタイヤを水洗いして汚れを落としておくと、よりタイヤが長持ちしますよ。
「部屋の中は厳しいけど、ベランダになら置けそう!」という方にオススメです。
対処法②:トランクルームを借りる
タイヤ以外のカー用品や、工具なども一緒に保管したい方は、トランクルームを利用することをオススメします。
トランクルームを借りる際には、車で乗り入れができるところを選ぶと、荷物が運びやすくて便利ですよ。
また、室内型のトランクルームなら、屋外に置かれているコンテナより内部の環境が良いことが多いです。
保管している間のタイヤの状態が気になる方は、室内型のトランクルームを選んでみてはいかがでしょうか。
最近はトランクルーム専用の検索サイトもありますので、興味を持った方はぜひ、お近くのトランクルームを探してみてください。
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対処法③:タイヤ預かりサービスを利用する
タイヤ限定の対処法になりますが、カー用品店などが提供している「タイヤ預かりサービス」を使うのもオススメです。
車のプロが提供するサービスなので、タイヤの品質をしっかり保ってくれますよ。
また、タイヤ預かりサービスを使う一番のメリットは、タイヤ交換も同時に行えるところですね。
ベランダやトランクルームに保管している場合、保管場所から出す必要がありますが、タイヤ預かりサービスなら、その場でタイヤを交換してもらえることもあります。
「タイヤを保管してるといっても、夏と冬に履き替えをするためだけに置いてるようなものだしな……」という方は、タイヤ保管サービスの利用を検討してみてください。
まとめ
ここまで月極駐車場にモノを置いてはいけない理由と、モノの置き場所がない場合の対処法について解説しましたが、いかがでしょうか。
トラブル防止・盗難対策の観点からも、駐車場にはモノを置かないのがベストです。
置き場所のないタイヤや工具は、トランクルームを利用するなどして、適切な場所に保管するようにしてくださいね。