※掲載されている物件の賃料は、記事公開時点の金額となっております。実際の金額と異なる場合がございますので予めご了承下さい。

基本的には1契約につき1本貸し出される、機械式駐車場の鍵。

機械式駐車場をお使いの方・企業様の中には

「なくしてしまうかもしれないから、合鍵を作りたい」
「複数の従業員で1台の車を使っているから、人数分の鍵がほしい」

とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、結論から言うと「機械式駐車場に合鍵はNG」です!

今回の記事では、

・合鍵を使ってはいけない理由
・合鍵を使うとどうなるか
・正規の鍵の紛失対策
・正規の鍵をなくしたときの対処法

を解説していきますので、

「機械式駐車場の合鍵って作ってもいいのかな?」

と思ったことがある方は、ぜひ最後までご覧ください。

合鍵がダメな理由①:合鍵だと機械式駐車場の鍵穴が壊れるから

機械式駐車場で合鍵を使ってはいけない1つ目の理由は、「合鍵だと鍵穴が壊れてしまうから」です。


機械式駐車場を使ったことがある方なら、ご存じだと思いますが……

機械式駐車場では、車の入出庫操作が終わるまで、鍵を抜くことはできません。

そのため、家の鍵など、一瞬で抜き差しが終わるものと比べて、機械式駐車場の鍵穴は負荷がかかりやすい状態になっています。

そこに形や重みが微妙に違う合鍵が差し込まれると、鍵穴の痛みが早くなってしまうのは明らかですね。


合鍵を使い続けた場合、鍵穴が壊れて操作の途中で機械が止まり、車が出し入れできない等の事態に陥ることもあります。

駐車場の機械を壊さないためにも、合鍵を使うのはやめておきましょう。

合鍵がダメな理由②:機械式駐車場の鍵はあくまで「借り物」だから

大抵の場合、機械式駐車場の鍵は、マンションや駐車場の管理会社からの「貸与物」ということになっています。

あくまで契約上は「借り物」という扱いになっているので、持っている方が「自分のものだ!」と思っていても、自由に合鍵を作ることはできません。


また、駐車場の契約書には、ストレートに合鍵を作るのを禁止する内容(「合鍵の作成を禁ず」など)が書かれているケースもあります。

「合鍵を作りたいけど、大丈夫かな?」と思ったら、まずは駐車場の契約書を読み返して、合鍵を作ることが禁止されていないか確認するようにしてくださいね。

契約書を読み返してみても分からなかった場合は、合鍵を作成する前に、駐車場の管理会社やオーナーさんに問い合わせるようにしましょう。

合鍵がダメな理由③:合鍵を許可すると、無関係の人が駐車場を使えるようになってしまうから

合鍵の作成が許可されていない3つ目の理由は、「合鍵の作成をOKにしてしまうと、無関係の人が駐車場を使えるようになってしまうから」です。


仮に、合鍵作成禁止のルールがなく、駐車場を常識外れな使い方をする人がいたとしたら……

常識外れの方が合鍵を作って友達に渡す
⇒合鍵をもらった友達が、駐車場の空いているところに車を停める
⇒本来その場所を契約している人が、駐車場を使えなくなる

という事態が起こってしまうことも、十分考えられます。

もしもの話とはいえ、そんなことになってしまったら、皆さんも困りますよね。


「合鍵の作成禁止」のルールは、一見不自由なものに見えるかもしれませんが、

・駐車場を無関係の人に使わせないようにする
・駐車場を契約している人を守る

ために決められているものでもあります。

「合鍵がOKになってしまうと、無関係の人が駐車場に入ってくるかも」と想像してみると、合鍵禁止のルールにも納得しやすくなるのではないでしょうか。

機械式駐車場で合鍵を使うとどうなる?

では、機械式駐車場で合鍵を使うと、どんなことが起きてしまうのでしょうか。

ここからは、機械式駐車場で合鍵を使う代表的なリスクを3つご紹介しますので、合鍵を作る前に一度目を通してみてください。

機械が故障し、車の出し入れができなくなる

鍵を使うタイプの機械式駐車場は、鍵穴が電源のスイッチ(入・切)になっていることが多いです。

合鍵を使ったせいで、鍵穴の接触が悪くなってしまうと、操作の途中で電源が切れてしまい、機械が止まってしまうことも。

機械が止まって車の出し入れができなくなってしまうと、自分が困るだけでなく、同じ駐車場を使っている他の人にも迷惑がかかってしまいます。

※場合によっては、他の利用者さんから、機械が止まって入出庫できなかった間のコインパーキング代を請求される可能性もあります。

駐車場の機械を壊さないためにも、合鍵の作成・使用はやめましょう。

鍵穴の修理代を請求される可能性がある

合鍵が原因で鍵穴が壊れてしまった場合、駐車場の管理会社やオーナーさんから、修理費を請求される可能性があります。

自分では「使っても誰か分からないだろうし、大丈夫だろう」と思っていても……

ある日突然、鍵が抜けない・鍵をさしても反応しないなどのトラブルが発生することもありえます。


そのとき使っていたのが正規の鍵なら、駐車場の管理会社やオーナーさんも「機械がおかしいのかな」と思ってくれるかもしれませんが……

合鍵だった場合、「それが原因で壊れたんじゃないの?」と、かなり心証が悪い状態でやりとりがスタートしてしまいます。

後日機械を修理したとき、合鍵が原因だと判明した場合には、修理費の請求が来ることも!

※駐車場の鍵穴トラブルは車の事故ではないので、任意保険は使えない可能性が高いです。
自費での対応になるケースが大半だと考えられますので、安易な気持ちで合鍵を使うのはやめましょう。


不要なトラブルを避けるためにも、合鍵は使わず、正規の鍵のみを使うようにしましょう。

駐車場を解約したときに、敷金や保証金が満額で返ってこないことがある

駐車場の管理会社やオーナーさんによっては、敷金や保証金を返金する際の条件として

・駐車場を解約するときに、正規の鍵を期日までに返却する

ことを挙げている場合もあります。

そうした条件を挙げている管理会社やオーナーさんの場合、合鍵の返却では条件を満たしたことにはなりません。

正規の鍵をなくしてしまい、合鍵だけを返却した場合は、敷金や保証金から正規の鍵の作成料が差し引かれた額が返金されることが多いです。


「合鍵を作ったせいで、正規の鍵をなくしたのに気づかなかった……」
「正規の鍵をなくさなければ、満額返ってきたのに……」

駐車場を解約するときに、上のような後悔をしないためにも、合鍵に頼らず、正規の鍵をしっかり管理する癖をつけてくださいね。

正規の鍵をなくさないためには?対策はある?

ここまでお読みになった方なら、合鍵を作るのがなぜNGなのか、お分かりいただけたと思います。

合鍵がNGとなると、正規の鍵はなくしたくないもの。
ですので、ここからは鍵をなくさないようにする対策を紹介していきます!

対策①:駐車場を使い終わったら、鍵が手元にあるか確認する

一番簡単な対策は、「駐車場を使い終わったとき、鍵が手元にあるか確認する」ことですね。

基本的に、機械式駐車場の鍵は、操作が終わるまで抜けないようになっていることが多いです。

そのため、「車の入出庫が終わったにもかかわらず、鍵が手元にない」ということになると、抜き忘れている可能性が高くなります……。

車に乗って発進するときや、入庫して駐車場から出る前には、鍵がいつもの場所にあるか、確認してから移動する癖をつけてくださいね。

対策②:鍵に紛失防止タグをつける

鍵にAirTagsなどの紛失防止タグをつけるのも、定番の方法ですね。

最近はタグとスマホを接続しておくことで、一定の距離以上離れると音が鳴り、落としたことを知らせてくれる商品もありますよ。

「駐車場の鍵を抜き忘れることが多い」という方は、離れるとスマホに通知が来る・音が鳴るといった機能があるタグを鍵につけてみてはいかがでしょうか。

対策③:鍵のキーホルダーに連絡先を書く

鍵のキーホルダーに連絡先を書いておくのも、一つの手です。

万が一鍵を落としてしまったときも、キーホルダーに連絡先を書いておけば、拾った方や警察から連絡が来やすくなりますよ。


ただし、キーホルダーに書くのは、あくまで電話番号やメールアドレスなどの連絡先だけにしておきましょう。

住所や名前まで書いてしまうと、個人情報を悪用されてしまうおそれがあります。

自分で選んだ連絡先ならともかく、不特定多数の人に住所や名前が知られてしまうのは怖いですよね。

心配性な方は、キーホルダーに書く連絡先を

・フリーメールのアドレスにする
・SNSの捨てアカウントのIDにしておく

などの工夫をすると、少し安心できるかもしれません。

対策④:社用車など、複数人で利用している場合は鍵のルールを決める

社用車など、複数人で駐車場を利用している場合は、鍵に関するルールを決めましょう。

たとえば……

・事務所に鍵専用のフックを作る
・終業前には、鍵が定位置に戻っているか、責任者が確認するようにする
・鍵を持ち出した人は、ホワイトボードに名前を書くようにする

などのルールを決めると、管理しやすくなるのではないでしょうか。

逆に、

・いつも営業さんが持っていて、どこにあるか把握している人がいない
・鍵の定位置が決まっておらず、車を最後に使った人が持っていることが多い

という状態になっている場合は、簡単なもので良いので、早めにルールを作るようにしてくださいね。

正規の鍵をなくしたときの対処法

とはいえ、対策を取っていたとしても、うっかり正規の鍵をなくしてしまうこともありますよね。

この見出しでは、そんなときの対処法について解説します。

対処法①:警察に遺失物届を出す

駐車場の鍵をなくしたことに気づいたら、すみやかに交番や警察署で遺失物届を出しましょう。

鍵やキーホルダーに連絡先を書いていない限り、誰かが拾って警察に届けてくれていても、遺失物届を出していないと持ち主に連絡が来ることはありません。

早く鍵を見つけるためにも、警察に遺失物届を出すのはマストです。


また、すでに警察に鍵が届けられていた場合、遺失物届を出す段階で「拾った方がいました!」と教えてもらえることもありますよ。

「鍵をなくしたら警察へ」を合言葉に、早めに警察に届け出るようにしましょう。

対処法②:身の回りをよく探す

遺失物届を出したあとは、身の回りをよく探してみましょう。

いつもと違うところに置いていないか、カバンの底にまぎれてしまっていないかなど、身近な場所をしっかり探してみるのがオススメです。

また、車の座席の隙間や、シート下なども要チェック。
もしかしたら、知らない間に落としてしまっているかもしれません。

「いつなくなったか」「最後にどこにあったか」を思い出しながら、身の回りを探してみてくださいね。

対処法③:管理会社・オーナーさんに鍵の再発行を頼む

どうしても鍵が見つからない場合は、駐車場の管理会社やオーナーさんに連絡して、正規の鍵を再発行してもらいましょう。

駐車場の管理会社やオーナーさんに鍵を再発行してもらうと、その分の費用が発生する場合もあります。

鍵の種類によっては、再発行の費用が高額になる場合もありますので、なるべく鍵はなくさないようにしてくださいね。

まとめ

今回の記事では、

・機械式駐車場の合鍵がNGな理由
・正規の鍵をなくさないようにするための対策

などを解説しましたが、いかがでしょうか。

自分の大切な車を守るためにも、駐車場の鍵は大事に扱ってくださいね。